文化とは何か?文明と異なる3つの本質をプロが徹底解説

文化とは何か?文明と異なる3つの本質をプロが徹底解説

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言葉の根本に迫るにあたり、まずは文化の定義を辞書的な記述から確認してみましょう。『広辞苑』をはじめとする主要な国語辞典では、文化を「人間が自然に手を加えて形成してきた物質的・精神的成果の総括。特に、学問・芸術・宗教・道徳などの精神的生活様式」と定義しています。

文化の英語表記である「Culture」の語源は、ラテン語で「土地を耕す」「手入れをする」を意味する「colere(コレレ)」に遡ります。つまり、手つかずの自然(Nature)に対置され、人間の手によって耕され、育まれ、洗練された生活の知恵や習慣の集積こそが文化の原点なのです。

文化とはわかりやすく言い換えるならば、「ある特定の集団が無意識のうちに共有している『生き方の基本ソフト(OS)』」と表現できます。私たちは朝起きてから夜眠るまで、食事の作法、挨拶の仕方、感情の表出方法に至るまで、自身が所属する共同体の文化というOSに従って行動しています。

学術的な領域、特に文化人類学における文化の概念を決定づけたのは、イギリスの人類学者エドワード・タイラー(Edward B. Tylor)です。彼は1871年の著書『原始文化』の中で、文化を次のように定義しました。

「文化または文明とは、知識、信仰、芸術、道徳、法律、慣習、その他人間が社会の構成員として獲得したあらゆる能力や習性の複合的全体である」

この指摘の核心は、文化が生物学的な遺伝によって受け継がれるものではなく、社会生活を通じて後天的に学習・獲得される知識体系であるという点にあります。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。