若者文化の現場でも変化は顕著だ。原宿や京都のストリートファッション、デジタルアートの展示会場では、従来の淡い和風テイストとは対極にある「漆黒と深紅」を基調としたグラフィックや空間デザインが爆発的な人気を博している。
ポップカルチャーの文脈もこの勢いを後押しする。かつてアニメや漫画、ヒップホップシーンで「孤高」「強靭さ」の象徴として描かれていたモチーフが、SNSのショート動画を通じて世界中の若者の間で再評価された。儚さに美を見出す旧来の「もののあわれ」から、困難な時代を生き抜く「力強い美」へ。若者たちの感性は確実に変わりつつある。