かつて彼らが率いたようなピラミッド型の巨大暴力団組織は、2026年の現在、ほぼ解体状態へと追い込まれている。全国の暴力団構成員・準構成員の数は過去最低を更新し続け、従来の「組事務所」を拠点とした活動は壊滅した。暴排条例の徹底により、銀行口座の開設や賃貸契約すら不可能な社会構造が完成したためだ。
しかし、暴力団の衰退と引き換えに台頭したのが、SNSや暗号化アプリを通じて結成される「トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)」である。明確な組織図も代々の家元も持たないこれらのグループは、旧来の暴力団以上に無軌道で凶悪な特殊詐欺や強盗を繰り返している。伝統的な裏社会が崩壊した結果、より制御不能な犯罪の分散化・流動化が起きているのが現代の現実だ。