骨密度を上げようと努力する一方で、知らず知らずのうちに骨を溶かす生活習慣に陥っているケースが多々あります。骨代謝のバランスを崩す「阻害因子」を把握しておくことが肝要です。
骨を弱くする要因として最も警戒すべきは、加工食品や清涼飲料水に多用される「無機リン(リン酸塩)」の過剰摂取です。リンは本来骨の構成要素ですが、食品添加物由来の無機リンは吸収率が90%以上と極めて高く、過剰になると血液中のカルシウムと結合して体外へ強制排泄させてしまいます。
また、食塩(ナトリウム)の摂り過ぎも腎臓でカルシウム再吸収を阻害し、尿中へのカルシウム流出を加速させます。アルコールの過剰摂取やカフェインの大量飲用も同様にカルシウム排泄を促進するため、嗜好品の頻度には注意が必要です。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
食事による骨粗しょう症対策を進めるにあたり、個々の健康状態に応じた適正な見極めが求められます。
【積極的に取り入れるべき人】
閉経期以降の女性、日光を浴びる機会が少ないデスクワーカー、成長期で骨量を最大化したい子供、骨折後の早期回復を目指すアスリート。これらの方は、骨形成のターンオーバーを促すため、ビタミンD・Kおよび良質なタンパク質を毎食意識して配分することが強く推奨されます。
【食材選択に慎重になるべき人】
心疾患や脳梗塞の既往で抗凝固薬(ワーファリン等)を服用している方は、ビタミンKを豊富に含む納豆やクロレラの摂取が制限されます。また、慢性腎臓病(CKD)の診断を受けている方は、カリウムやリン、タンパク質の制限が優先されるため、独断で高タンパク・小魚偏重のメニューを組まず、必ず主治医や管理栄養士の指示に従ってください。