近年、SNSを中心に爆発的な人気を集めているのがマジックアワー(映像・写真の世界でゴールデンアワーやブルーアワーと呼ばれる時間帯)の撮影だ。日没前後の短い時間帯は、太陽光が低い角度から差し込むことでコントラストが和らぎ、あらゆる被写体が黄金色や深遠な群青色に包まれる。
見事な1枚を収めるためのポイントは、日没の方角である「西」の空だけを見ないことにある。実は、太陽と反対側となる東の空に広がる「反薄明光線」や、地球の影が大気に投影される「ビーナスベルト」と呼ばれる淡いピンクの帯こそ、プロが狙う隠れた絶景だ。スマートフォンで撮影する際は、露出をわずかにアンダー(暗め)に設定することで、空の階調飛びを防ぎ、夕暮れ本来の深い色味を鮮やかに残すことができる。