厳粛なはずの解散劇ですが、過去の議場では緊張とアドレナリンの過剰分泌から生じた「フライング万歳」のハプニングが何度も記録されています。
典型的な事例が、議長のセリフの途中で議員が叫んでしまうケースです。議長が「ただいま内閣総理大臣から詔書が伝達されましたので、朗読いたします」と言った段階で、気が早まった議員が「万歳!」と両手を挙げてしまい、議長から「まだ読んでいません!」と制止されて議場が失笑に包まれるハプニングが平成・令和の国会でも実際に発生しました。
こうしたフライングは、最前列の若手議員が音頭を取る役割を担わされているプレッシャーや、早く地元へ帰って選挙運動を始めたいという極度の焦燥感が生み出す特異な現象です。
一方で、近年の議場では「あえて万歳をしない議員」の存在感が際立っています。日本共産党や社民党の議員をはじめ、立憲民主党や日本維新の会の一部議員、れいわ新選組の議員などは、議長が解散を宣言しても着席したまま腕を組んだり、無表情を貫く姿が中継カメラに捉えられています。
彼らが万歳を拒否する理由として公言しているのは以下の通りです。
- 「大義なき解散であり、政権の党利党略による巨額の税金浪費に賛同できない」
- 「国民生活が苦しい時期に、国会審議を放り出して職を失うことを祝う筋合いはない」
- 「天皇への万歳という明治憲法下の古い因習を無批判に踏襲すべきではない」