この存在を紐解く上で絶対に外せないのが、神話的ルーツだ。古くからのユダヤ・キリスト教伝承において、大天使カマエル(Camael)は「神を見る者」、あるいは「破壊と正義を司る神の軍神」として語り継がれてきた。時に燃えさかる炎の剣を手にし、神の厳格な裁きを代行する恐るべき天界の使者。まさに「赤」という色が示す情熱と破壊の二面性を象徴している。
伝承におけるカマエルは、恐ろしい破壊者であると同時に、迷える魂に勇気をもたらす守護者でもある。現代のポップカルチャーに登場するキャラクターや怪異の多くがこの神聖かつ危険な神話的モチーフを色濃く反映しており、今回の「赤き使徒」もまた、その長大な神話の歴史をバックボーンに持つことは疑いようがない。