世界最高峰のリーグを目指して始動した「SVリーグ」の定着とともに、日本国内におけるバレーボールの戦術レベルはさらなる進化を遂げている。日本バレーボール協会や国際バレーボール連盟(FIVB)が推進するルール改定やデータの高度化に伴い、リベロの役割も単なる「ボールを受ける係」から「第2の司令塔」へと変貌を遂げた。
現代のトレンドとして顕著なのが、リベロによるアタックライン後方からの高速トス供給だ。セッターが第1触(ディグ)を行った際、リベロが即座にカバーへ入り、バックアタックを含むスパイカー陣へ正確なトスを送り込む。これにより、セッターがレシーブした場合でもチームの攻撃枚数を減らすことなく、ハイペースなトランジション攻撃を展開することが可能となった。
さらに、FIVBの最新データ分析を取り入れた位置取り(ポジショニング)の最適化も進んでいる。相手スパイカーのフォームや助走角度からコースを即座に割り出し、打球が来る直前に数センチ単位で移動する。現代のバレーボールにおいて、リベロは肉体的な反射神経だけでなく、高度な戦術脳が要求されるポジションとなっているのだ。