1980年代後半のバブル経済期、金曜日の夜といえばタキシードを着たタクシー待ちの長い列や、深夜まで明かりが灯る高級ディスコ、そして会社の上司や同僚と連れ立って飲み明かすカルチャーが定番だった。タクシーチケットを振りかざす狂乱の風景は、当時の「戦うビジネスパーソン」の勲章でもあったのだ。
しかし、平成の失われた30年を経て、令和の現代においてその景色は一変した。無駄な二次会や半強制的な飲み会は急速に敬遠され、若者を中心に「タイムパフォーマンス(タイパ)」や「メンタルヘルス」を第一に考える価値観が完全に浸透。2026年の今、金曜夜の主役は「会社」ではなく「自分自身」だ。深酒で翌日の土曜日を潰すのではなく、金曜の夜から週末全体の満足度を最大化させるスマートな選択が主流となっている。