スーパーの棚に並ぶ「ホール缶」と「カット缶」。この二者には明確な原材料と用途の違いが存在し、ナポリタンの仕上がりに決定的な差を生み出します。
■ ホールトマト缶(ナポリタンに最も推奨):
主に細長いサンマルツァーノ種のトマトが使われており、果肉が柔らかく種が少ないのが特徴です。加熱することで果肉が容易に煮崩れ、濃厚なペースト状に変化します。加熱によって甘みと旨味が爆発的に引き出されるため、濃厚なナポリタンソースのベースにはホール缶が最適です。
■ カットトマト缶:
丸型のラウンド種トマトが使われており、果肉の形を保持するためにクエン酸が添加されているケースが多く見られます。さっぱりとした酸味と果肉のゴロゴロ感を残したい煮込み料理には向いていますが、ナポリタンに使うと酸味が残りやすく、ソースのとろみがつきにくい傾向があります。
カット缶しか手元にない場合は、ソースを煮詰める時間を1〜2分長めに設定し、仕上げのバターをやや多めにするか、隠し味に砂糖をひとつまみ加えることで酸味の角を丸く整えることが可能です。