受験生の関心は偏差値や合格ラインにとどまりません。入学後のリアルな生活環境や教育の中身について、現場の取材から得られた一次情報をもとに検証します。
国際コースの評判:語学力と自立性を育むハードな1年間
近年、特に女子生徒を中心に高い支持を集めているのが「国際コース」です。このコースの最大の特色は、カナダ等への約1年間にわたる長期留学プログラムが組み込まれている点にあります。「単なる語学研修レベルではなく、現地の高校生と同じカリキュラムを履修して単位認定されるため、帰国後に学年を落とすことなく3年間で卒業できる」というシステムが評価されています。在学中に英検準1級や1級を取得する生徒も珍しくなく、帰国生入試や総合型選抜を駆使して国際基督教大学(ICU)、上智大学、早稲田大学、関関同立の国際系学部へ進学するルートが確立されています。
校則のリアル:スマホ利用のルールと標準服の運用
生徒の口コミで常に高い満足度を記録しているのが、校則の自由度です。多くの私立高校がスマートフォンの校内持ち込みを厳禁、あるいは登校時に回収・施錠する運用を採るなか、桃山学院高校ではスマホの持ち込みが認められており、登下校時はもちろん、昼休み等の授業外時間における使用も自主管理に委ねられています(授業中の私的利用は当然厳禁)。
服装に関しても、式典時などに着用が義務付けられる「標準服」は存在するものの、日常の学校生活においては節度ある範囲内での私服通学が公認されています。この「大人の一歩手前の若者として扱う」スタンスが、生徒たちの高い自主性を育む土壌となっています。
学費と特待生制度(スカラシップ)のリアル
大阪府の授業料無償化施策により保護者の授業料負担は大幅に軽減されたものの、制服・標準服代、修学旅行積立金、各種ICT教材費などの諸経費は別途発生します。桃山学院高校では学力優秀者を支援する特待生制度(奨学金制度)が設けられており、入試当日の成績が最上位の生徒に対して授業料相当額や入学金が給付・減免されます。S英数コースの専願・併願トップ層の中には、この特待生資格を勝ち取る猛者も少なくありません。