猛暑が本格化する7月後半、兵庫県西宮市の空気は早朝から湿り気を帯びて重い。2026年大会で本格運用される朝夕二部制は、午前中の試合を11時前後に中断し、最も気温が上がる昼間を避けて夕方16時以降に再開するという前代未聞のスケジュールだ。
選手のパフォーマンス維持という観点では、この選択は絶大な効果を上げている。ある甲子園常連校の監督は「かつてのように5回終了時に選手が失神寸前になるような事態は劇的に減った」と語る。しかし、運営側にとってはパズルのような難題がのしかかる。観客の入れ替え、チケット販売の再設計、さらには遠方から駆けつける吹奏楽部や応援団の宿泊手配など、裏方の苦労は想像を絶する。