創業期に多くの経営者が頼るのが、日本政策金融公庫などの創業融資だ。ここで真っ先にチェックされるのが、出資された資本金の額と、それがどうやって用意されたかという経緯である。融資は「資本金の何倍まで」といった暗黙の目安が存在し、元手が小さすぎれば希望通りの借入額を引き出すことは極めて難しい。
貸借対照表を開いたとき、純資産の部に計上される資本金は、企業の健全性を示す自己資本比率のベースになる。赤字が出ても耐えられるバッファがどれだけあるのか。公庫や金融機関の審査担当者は、経営者がどれだけのリスクを自己資金として投じているかを冷徹に見定めている。手元資金の薄さは、そのまま事業継続への本気度不足と受け取られかねない。