隠蔽データの存在が確定したことで、北米のゲーム審査機関であるESRB(エンターテインメントソフトウェアレイティング委員会)は異例の再調査に踏み切りました。2005年7月20日、ESRBは『GTA:SA』のレーティングを「M(Mature:17歳以上対象)」から、事実上の発売禁止処分に等しい「AO(Adults Only:18歳未満プレイ禁止)」へと変更しました。
この変更は、単なるラベルの貼り替えにとどまりませんでした。ウォルマート、ターゲット、ベストバイといった全米の主要小売チェーンは「AO指定タイトルは一切取り扱わない」という厳格な内規を持っていたため、店頭から『GTA:SA』が一斉に撤去される事態に陥ったのです。
さらに政治界からも激しい追及が行われました。当時上院議員だったヒラリー・クリントン氏らが主導し、未成年者への悪影響を理由に連邦レベルでの規制法案提出やFTC(連邦取引委員会)への調査要請を公然と展開。ロックスター社は該当コードを完全に削除した修正版パッチの配布と、店頭在庫の回収・差し替えを余儀なくされました。