「おしりの吹き出物が痛くて座れない」「市販のニキビ薬を塗り続けているのに一向に治らない」という悩みは、決して珍しいものではありません。多くの人が「お尻ニキビ」と一括りに捉えがちですが、医学的には顔にできる一般的なニキビ(尋常性ざ瘡)とは原因菌も発症メカニズムも大きく異なります。
アイシークリニック上野院の治療責任者である高桑康太医師の臨床報告によると、同院でおしりのできものやニキビに悩む患者の相談件数は年々増加しており、リモートワークが急速に普及して以降、長時間の座位による圧迫や摩擦を主因とするケースが約30%増加したといいます。さらに2024年以降のデータでも前年比約20%増の推移を見せており、座り仕事の定着に伴う血行不良や皮膚バリア機能の低下が患部の慢性化を招いている実態が浮き彫りになっています。
おしりの吹き出物が治らない最大の理由は、病変部にかかる物理的な負荷の高さにあります。着座時の体重による強い圧力、下着やタイツによる絶え間ない摩擦、そして通気性の悪い環境による蒸れが複合的に作用します。毛穴の奥深くで生じた炎症が治癒へ向かう前に再び刺激を受けるため、炎症が皮下深部へ進行し、痛みを伴う根深い病巣へと悪化してしまうのです。