昭和から平成にかけて広く愛用されたOLという呼称ですが、現在は公的な文書や大手メディア、企業内の公用語から急速に姿を消しています。「死語」と評される最大の要因は、職場におけるジェンダー中立性とコンプライアンス意識の劇的な向上にあります。
かつては男性社員を「サラリーマン」や「会社員」と呼び、女性社員だけを「OL」と区別して呼ぶことが一般的でした。しかし、この使い分け自体が「男性=基幹業務を担う総合職」「女性=結婚までの補助的な一般職」という性差別の構造を固定化しているとの批判が強まりました。
2020年代以降、多くの企業が採用情報や人事制度から性別を特定する用語を排除しています。求人票に「OL募集」と記載することは男女雇用機会均等法に抵触する恐れがあり、社内で女性社員を一括りに「うちのOLさん」と呼ぶ行為も、セクシュアルハラスメントやジェンダーハラスメントと見なされるリスクを孕んでいます。