一時期、音楽業界はTikTokなどの短尺動画プラットフォームに翻弄されていた。サビの数秒間がいかにキャッチーであるかだけが評価され、曲全体の構成や深いメッセージ性は軽視されがちだった。しかし、リスナー側の「短尺疲れ」が加速したことで、潮流は一変した。
ショート動画で曲を知り、ストリーミングでフルサイズを聴いた時、サビ以外の展開にどれだけ深い世界観が広がっているか。イントロからアウトロまで、まるで短編映画を鑑賞したかのような満足感を与えられるか。今、チャートをロングランする楽曲の多くは、こうした密度の高いストーリーテリングを備えている。