1974年(昭和49年)5月15日、晴天に恵まれた早朝7時、日本の流通史に刻まれる「セブン-イレブン豊洲店」が静かにオープンを迎えました。当時の売り場面積は約15坪。現代のコンビニ標準(約40坪)に比べると半分以下の小さなスペースでした。
店名の由来通り、オープン当初の営業時間は「朝7時から夜11時まで」の16時間営業。24時間年中無休が当たり前の現代とは異なり、深夜営業のノウハウすら存在しない手探りのスタートでした。店内にはアメリカ直輸入の缶詰や日用品、雑貨、そして酒屋時代からの酒類などが所狭しと並べられていました。
そして、オープン直後に来店した最初の客がレジに運んできた記念すべき「販売第1号の商品」は、おにぎりでもパンでもなく、なんと800円の「アメリカン・オプティカル社製サングラス」でした。5月の眩しい朝の光が差し込む中、日用品コーナーに置かれていたサングラスを手にした男性客の会計が、年間数十兆円規模へと成長する日本コンビニ産業のファーストレシートとなったのです。