竜雷太の役者人生における最大の特異性は、昭和と平成・令和の双方で、社会現象レベルの「当たり役」を複数生み出している点にあります。
日本大学藝術学部中退後、1966年にドラマ『これが青春だ』の熱血教師・大岩雷太役で主演デビュー。芸名「竜雷太」の由来ともなったこの作品で一躍スターダムに駆け上がりました。そして1972年、伝説の刑事ドラマ『太陽にほえろ!』がスタートします。彼が演じた「ゴリさん」こと石塚国三郎刑事は、射撃の名手でありながら人情に厚く、後輩刑事たちを温かく見守る頼れるアニキ分として、番組初期から10年間・通算525話にわたりレギュラーを務めました。1982年に放送された壮絶な殉職回は、テレビ史に刻まれる屈指の名シーンとして今なお語り継がれています。
多くの俳優が一つの強烈なイメージに縛られるなか、竜雷太は50代後半を迎えた1999年、堤幸彦監督が手がけたTBS系ドラマ『ケイゾク』で野々村光太郎係長役に抜擢されます。事なかれ主義でお茶汲みに精を出し、若い女性に振り回されるコミカルな一面を見せながら、クライマックスでは部下を守るために命を張る重厚な演技を披露。この役柄は2010年代の『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』シリーズ、さらには『SICK'S』シリーズへと引き継がれ、若い世代からも圧倒的な支持を獲得しました。