永田町やネット上では「石破と小泉は犬猿の仲である」「小泉氏は石破政権を背後から突き崩そうとしている」といった極端な噂が囁かれることが少なくありません。しかし、現場の取材データを検証すると、単純な対立構図とは異なる複雑な政治的リアリズムが浮かび上がります。
その象徴的な出来事が、2025年8月24日に都内ホテルで開かれた異例の重鎮会食でした。石破総理側の呼びかけによって行われたこの会合には、小泉純一郎元首相、山崎拓元副総裁、武部勤元幹事長、そして石破氏の側近である赤沢亮正経済再生担当相が同席しました。
この会食の目的は、党内で強まりつつあった「石破おろし」の動きを牽制し、かつての小泉改革を支えた重鎮グループを味方に引き入れることで、政権の正統性をアピールすることにありました。石破氏にとって小泉純一郎氏はかつて閣僚として仕えた大先輩であり、進次郎氏との関係を円滑に保つための重要なパイプでもあったのです。
しかし、政局の激震は止まりませんでした。党所属国会議員の総裁選前倒しに向けた意思確認が迫る中、小泉進次郎氏は自ら石破首相と会談し、「党分裂の回避」を訴えて自発的な退陣を促したと報じられています。これは私情による対立ではなく、自民党という組織の崩壊を防ぐための極めて冷徹な政治的引導でした。