二人の歩んできた軌跡は対照的でありながら、どこか深い部分で共振している。大手芸能プロダクションのアミューズに所属し、少女モデルからキャリアをスタートさせた仲里依紗。彼女はメジャーシーンのど真ん中で揉まれながら、清純派の枠を軽々と飛び越え、カメレオンのように役柄を塗り替えるたくましさを培ってきた。
対する浅野忠信は、インディペンデント映画の揺籃(ようらん)期を牽引した芸能事務所アノレの象徴として、90年代から先鋭的なアートハウス系作品で独自の存在感を確立してきた異端児だ。メジャーの王道とインディーズの尖鋭性。ルーツは違えど、表現に対するストイックなまでの飢餓感が、撮影現場での強固なケミストリーを生み出している。