Q1:市販の鉄剤サプリを飲んで便が黒くなりました。病気のタール便とどうやって見分ければ良いですか?
A1:鉄剤による着色は便全体が均一に黒緑色や鈍い黒色になり、便の硬さ自体は普段とあまり変わりません。一方、胃や十二指腸からの出血による「タール便」は、まるで海苔の佃煮のようにドロリとした粘着性があり、黒光りした艶と独特の腐敗臭・鉄臭さを放ちます。また、出血が原因の場合は立ちくらみや息切れを伴います。見分ける最も安全な方法は、サプリの服用を2日間休止することです。休止後も黒い便が続く、あるいは体調不良がある場合は即座に消化器内科を受診してください。
Q2:排便後にペーパーに鮮血が少量付くだけです。痛みが全くないのですが、痔でしょうか?
A2:痛みのない鮮血便こそ、最も警戒が必要です。肛門の切れ痔(裂肛)は排便時に強い激痛を伴いますが、内痔核(いぼ痔)や直腸がんは痛覚のない粘膜に発生するため、痛みを伴わずに鮮血だけが排泄されます。したがって「痛くないから大したことない」という判断は医学的に正反対の危険な誤解です。自己判断で市販の痔疾用軟膏を塗り続けるのではなく、一度大腸カメラを受け、直腸から大腸全体に病変がないか確認することが不可欠です。
Q3:腸内環境が良好とされる「理想的な便」とは、具体的にどのような色や状態ですか?
A3:理想的な便は、黄色がかった明るい黄褐色(黄金色〜バナナ色)で、表面が滑らかなバナナ状または半練り状の硬さです。排便時に強い力みが不要で、ストンと気持ちよく滑り出し、水洗トイレの水に沈んだ後に自然と浮き上がってくる比重がベストとされます。臭いも刺激臭ではなく、わずかに酸味のあるマイルドな発酵臭にとどまります。この状態は腸内細菌の善玉菌が優位に立ち、胆汁の代謝が極めて円滑に行われている証拠です。