日本の外国映画吹き替え市場において、山寺宏一の存在は決定的な役割を果たしてきました。特に1990年代から2000年代にかけてのテレビ洋画劇場の黄金期、数々のアカデミー賞級スターの声を担当し、日本のお茶の間にハリウッド映画の面白さを届けました。
ハリウッドの至宝たちとのシンクロ
山寺宏一が専属(フィックス)または準専属として声を当ててきた代表的俳優には、以下のようなビッグネームが並びます。
- ジム・キャリー:『マスク』『トゥルーマン・ショー』『ライアー ライアー』など。ジム・キャリー特有のゴムまりのような顔面演技とハイテンションな狂気を、完全に日本語の芝居として再現。
- エディ・マーフィ:『ビバリーヒルズ・コップ』『ナッティ・プロフェッサー』『ドクター・ドリトル』など。下町情緒と知性を併せ持つ機関銃のような早口トークを滑らかにこなす至芸。
- ウィル・スミス:『アイ・アム・レジェンド』『メン・イン・ブラック』実写版『アラジン』など。タフなアクションヒーローとしての威厳と、陽気なユーモアの絶妙なバランス。
- ロビン・ウィリアムズ:『ミセス・ダウト』『ジュマンジ』など。慈愛に満ちた父親の温かみと、即興的なコメディセンスの高度な融合。
- ブラッド・ピット:『ファイト・クラブ』『セブン』(テレビ版)など。初期のギラギラとした野性と危険な色気を体現。
洋画吹き替えにおいて最も重要とされる「役者の呼吸と日本語の音節を違和感なく噛み合わせる技術」において、山寺宏一の右に出る者はいません。吹き替え版を好まない映画ファンですら「山寺吹き替え版だけは別格」と唸らせるクオリティを保ち続けています。