京都府警の捜査関係者は、オフレコを条件にこう語っています。「令状執行時に持ち出す段ボール箱の数は、世間へのアピールではない。中身の精査、とりわけ消去された通信履歴の復元こそが本命だ」。
現場から運び出された数十箱に及ぶ押収品には、業務日誌や稟議書だけでなく、役員やキーマンが使用していた業務用スマートフォン、プライベートPC、さらには外付けSSDが含まれていました。押収品は京都府警本部や地検の鑑識・サイバー犯罪捜査部門へと持ち込まれ、専任技術者によって「デジタルフォレンジック解析」が進められています。
しかし、捜査の道筋は平坦ではありません。被疑事実の立件に向けて立ちはだかるのは「共謀の立証」と「故意(犯意)の証明」です。不正行為が個人の独断であったのか、それとも組織的な指示・黙認のもとで行われたのか――。押収されたチャット履歴やメールの断片から、組織トップの関与を示す決定打をあぶり出す作業が昼夜を問わず続けられています。