結論から言えば、縮毛矯正剤が頭皮から吸収されて胎児に直接的な奇形や発達障害を引き起こすという医学的根拠はない。皮膚から吸収される化学物質の量は極めて微量であり、それが血流に乗って胎盤を通過し、赤ちゃんに届く可能性は無視できるレベルだとされている。
しかし、医師たちが懸念するのは「胎児への毒性」そのものではない。妊娠中の女性の身体が置かれている、通常時とは全く異なるデリケートな状態そのものだ。妊娠期はホルモンの影響で皮膚が非常に敏感になっており、普段は何ともない薬剤で激しいかぶれやアレルギー反応を起こすリスクが跳ね上がっている。万が一、頭皮に深刻な炎症が起きた場合、妊婦が使用できる治療薬(特にステロイド剤や抗ヒスタミン薬など)には制限があるため、治療が長引くリスクがあることを知っておくべきだ。