日本高等学校野球連盟が掲げるフェアプレーの精神のもと、選手たちが目指す聖地・阪神甲子園球場への道は険しく、そして尊い。試合終了のサイレンが鳴り響いた瞬間、勝者と敗者の間に生まれる敬意の交歓は、スタンドの観客の胸を激しく揺さぶる。ベンチ裏で交わされる最後の言葉、涙を拭いながら仲間を称え合う姿には、純粋な青春のすべてが詰まっている。
単なる勝ち負けを超えたドラマがそこにはある。スタンドでメガホンを叩き続ける控え部員や吹奏楽部、地域の人々の熱狂的な後押しが、グラウンドの9人に限界を超えた力を与える。福島の代表旗を胸に聖地へと乗り込むのはどの高校なのか。その答えが出る瞬間まで、グラウンドから放たれる熱量に目を奪われずにはいられない。