大阪市立自然史博物館の象徴といえば、屋外エントランスポーチの天井に吊り下げられたナガスクジラの全身骨格標本(愛称「ナガスケ」)です。体長約19メートルにも及ぶこの標本は、1990年に大阪湾(堺泉北港)に漂着した個体を当時の学芸員や市民ボランティアが総力を挙げて掘り起こし、標本化した貴重な一次資料です。すぐ隣にはマッコウクジラ「マッコ」やザトウクジラ、ミンククジラの標本も並び、足を踏み入れた瞬間から生命の巨大なスケールに圧倒されます。
館内に入ると、展示は第1展示室から第5展示室までテーマ別に展開されています。中でも古生物ファンやファミリー層の視線を釘付けにするのが、第2展示室「地球と生命の歴史」に鎮座する恐竜の骨格標本です。中生代のステゴサウルスやアロサウルスの全身復元骨格をはじめ、大阪の地層から発見されたナウマンゾウやヤベオオツノジカの実物大復元模型がダイナミックに展示されています。
単に骨格を並べるだけでなく、当時の大阪周辺がどのような気候・環境であり、どのように古生物たちが生きていたのかを地質学的・生態学的見地から克明に再現している点が、同館の展示が高く評価される理由です。