情報が氾濫するデジタル社会において、悠仁親王に関する呼称や立場をめぐっては、いくつかの典型的な誤解が定着しています。事実に基づき、その盲点を整理しておきましょう。
第1の誤解は、「秋篠宮悠仁親王」という表記が正式なものであるという思い込みです。先述のとおり、「秋篠宮」は文仁親王個人が受けた宮号です。民間企業の「株式会社〇〇の役職名」のような屋号と混同されがちですが、皇室制度において宮号はファミリーネームではありません。将来、悠仁親王がご結婚等に伴って独立した生計を立てる際、天皇から新たな宮号を賜るか、あるいは皇室典範の特例等に基づき秋篠宮を継承する儀式を経ない限り、宮号は付されません。
第2の誤解は、「殿下」と「陛下」の混同です。一般のコメント欄などで「悠仁陛下」と書き込まれる事例が見受けられますが、「陛下」は天皇および皇后にのみ許される最上級の敬称です。皇嗣である文仁親王や悠仁親王をはじめとする皇族に対する敬称は、皇室典範第23条第2項によって一律に「殿下」と定められています。
第3の誤解は、「皇族の身分証やパスポート」に関するものです。皇族は一般国民のような戸籍がないため、原則として住民票や一般的なマイナンバーカードは作成されません。また、海外渡航に際しても一般国民と同じ一般旅券ではなく、外交旅券(公用旅券)が外務省から特別に発給されます。その際のローマ字表記にも姓はなく、「Hisahito」と身位を示す英語表記が用いられます。