Q1:クライエントがカウンセラーを好きになってしまったら、カウンセリングは終了すべきですか?
A1:直ちに終了する必要はありません。陽性転移による恋愛感情は治療過程で自然に生じ得るものであり、熟練したカウンセラーはその感情を拒絶も受容(個人的に応じること)もせず、過去の人間関係のパターンを探る治療材料として丁寧に扱います。ただし、治療者が感情をコントロールできなくなった場合は、他機関への紹介(リファー)を検討します。
Q2:日常の恋愛や職場の人間関係でも「転移」は起きていますか?
A2:日常のあらゆる人間関係で頻繁に起きています。例えば、「初対面の上司に対して理由もなく威圧感や恐怖を感じる(過去の父親像の投影)」、「部下の依存的な態度に過度な苛立ちを覚える」といった反応は、日常レベルで生じる転移・逆転移の一種です。
Q3:逆転移を感じたとき、カウンセラー自身はどうやってメンタルを保っていますか?
A3:カウンセラーは日頃から自分自身の心の傾向を把握する自己訓練を行っています。加えて、専門職同士の勉強会やスーパービジョンを受け、感情を一人で抱え込まずに言語化して整理するシステムを構築することで、客観性と精神的安定を維持しています。