ここ数年で特に目立つのが、個別指導塾の経営難です。1990年代後半から2010年代にかけて「生徒一人ひとりに合わせた指導」を掲げて急拡大した個別指導モデルですが、今や最も収益化が難しいビジネスモデルへと転落しつつあります。
個別指導は生徒数に対する講師の配置比率が高いため、人件費の負担が直撃します。授業料を安易に値上げすれば大手集団塾や安価な選択肢に生徒を奪われるため、価格転嫁もままなりません。
さらに追い打ちをかけているのが、オンライン教育普及の影響です。月額数千円で一流講師の映像授業を受けられるサービスや、AIを活用した個別最適化ドリルアプリが定着したことで、「一般的な解説を聞くだけの個別指導」に対する価値は著しく低下しました。高額な月謝を払って近所の教室に通う必要性が薄れた結果、競合力を失った個別指導教室が次々と淘汰されています。