初詣の神社、地元の氏神様、さらには旅先で崇敬する神社など、手元に複数の御札が集まるケースは珍しくありません。その際に不可欠となるのが、神様の上下関係ではなく「神宮大麻を筆頭とする序列のプロトコル」の理解です。複数のお札を祀る場合、神棚の形状によって「横に並べる方法」と「前後に重ねる方法」の2パターンが存在します。
横に3枚並べるスペースがある場合(三社造りの形式)は、中央が最上位となります。中央に日本の総氏神である伊勢神宮の「天照皇大神宮(神宮大麻)」を配置します。そして、向かって右側に自分が居住する地域の土地と命を守る「氏神神社(氏神様)」の御札を据え、向かって左側に個人的な信仰やご縁で授かった「崇敬神社」の御札を祀るのが確固たる決まりです。
スペースの都合で前後に重ねて祀らざるを得ない場合(一社造りの形式)は、重ね順が逆転しないよう細心の注意を払います。最も手前(最前面)に「天照皇大神宮」、2番目の真ん中に「氏神神社」、そして最も奥(背面)に「崇敬神社」の順で重ねて鎮座させます。
また、神社とお寺の御札を一緒に祀る際の注意点についても正しい知識が必要です。歴史的には神仏習合の時代が長く続いた日本ですが、明治以降の神仏分離を経て、現在の祭祀体系では「神様」と「仏様(寺院・菩薩・明王など)」は明確に区別されています。同じ部屋に祀ること自体は問題ありませんが、同じ一つのホルダーや神棚板の上でぴったりと密着させて並べるのは避けるべきです。可能な限り場所を離すか、左右で明確にスペースを分ける、あるいは段差をつけて祀るのが敬意ある対応です。