解法の流れを定着させるために、典型的な例題を用いて具体的な計算手順を追っていきましょう。
【例題】 次の微分方程式の一般解を求めよ。
$$\frac{dy}{dx} + \frac{1}{x}y = x y^2 \quad (x > 0)$$
この問題は $P(x) = \frac{1}{x}$、$Q(x) = x$、$n = 2$ のベルヌーイ型です。以下のステップに沿って解き進めます。
ステップ1:両辺を $y^2$ で割る
$$y^{-2}\frac{dy}{dx} + \frac{1}{x}y^{-1} = x$$
ステップ2:変数変換を行う
$u = y^{1-2} = y^{-1}$ と置きます。両辺を $x$ で微分すると、$\frac{du}{dx} = -y^{-2}\frac{dy}{dx}$ となり、$y^{-2}\frac{dy}{dx} = -\frac{du}{dx}$ が得られます。これを方程式へ代入します。
$$-\frac{du}{dx} + \frac{1}{x}u = x \quad \Longrightarrow \quad \frac{du}{dx} - \frac{1}{x}u = -x$$
ステップ3:1階線形微分方程式を解く
ここで得られた式を定数変化法(または積分因子)で解きます。斉次方程式 $\frac{du}{dx} - \frac{1}{x}u = 0$ の解は $\frac{1}{u}du = \frac{1}{x}dx$ より $u = Cx$ です。
定数 $C$ を $x$ の関数 $C(x)$ と見なして元の非斉次式に代入すると、
$$C'(x)x + C(x) - \frac{1}{x}(C(x)x) = -x \quad \Longrightarrow \quad C'(x)x = -x \quad \Longrightarrow \quad C'(x) = -1$$
これを積分して $C(x) = -x + C_1$($C_1$ は任意定数)を得ます。したがって、$u$ の一般解は次の通りです。
$$u = (-x + C_1)x = C_1 x - x^2$$
ステップ4:変数を $y$ に戻す
$u = y^{-1} = \frac{1}{y}$ であったため、逆数を取って完了です。
$$y = \frac{1}{C_1 x - x^2}$$