JR丸亀駅から徒歩圏内という好立地にありながら、現在、大手予約サイト(楽天トラベル、じゃらん、一休.comなど)で同館を検索しても「現在プランは販売されていません」「該当する宿泊施設が見つかりません」という表示が返されます。丸亀プラザホテルの予約状況を確認しようとした多くのユーザーがここで足を止めることになります。
結論から述べると、丸亀プラザホテルは現在、すでに営業を終了して閉館しています。突発的な夜逃げや不祥事による破綻ではなく、長年営業を続けてきた施設が迎えた構造的な終焉でした。丸亀プラザホテルの閉館の真相を紐解くと、以下の3つの決定的要因が浮き彫りになります。
第一に、建築基準法に基づく耐震基準や設備更新の大規模コスト問題です。1970〜80年代の高度経済成長期からバブル期にかけて建設された単独型のビジネスホテルは、配管の劣化、空調の個別制御不能、エレベーターの更新時期など、数億円規模の改修投資を定期的に迫られます。地方都市の独立系ホテルにとって、この巨額投資の回収は極めて困難な計算でした。
第二に、全国展開する大手宿泊特化型チェーンの台頭です。丸亀駅周辺には、大浴場や均質な機能美を備えた「アパホテル」「東横INN」「スーパーホテル」などの競合が相次いで進出。会員制度や一括仕入れによる価格競争力に押され、独立系ホテルとしての収益力は年々削られていきました。
第三に、パンデミックを経た出張スタイルの激変です。リモートワークの定着による出張頻度の激減、および団体旅行から個人特化型へのシフトが最後の一撃となり、同館は静かに歴史の幕を下ろす決断を下しました。