小学校高学年から思春期にかけて、タブレット純は学校生活への違和感や対人関係の悩みから、次第に自宅に引きこもるようになります。部屋に閉じこもり、ひたすら昭和歌謡やグループ・サウンズ(GS)、フォークソングに没頭する日々が続きました。
そんな孤立しがちな弟に対し、兄は無理に外へ引っ張り出すようなことはせず、自然な距離感を保ちながら接していたといいます。兄自身も当時流行していた音楽やカルチャーを好んでいましたが、弟が集めるマニアックな昭和歌謡のカセットテープやレコードのコレクションを面白がり、時に共有し合う良き話し相手となっていました。
「普通であること」を強要されず、自分の好きな世界を家族がそのまま受け入れてくれた経験が、後に彼が自分自身を肯定し、世の中に再び歩み出すための大きな心のシェルターとなったのです。