当時の狂乱ぶりは、今の若者には想像しがたいかもしれない。キョンシーは人間の吐く息を察知して襲ってくるという設定から、当時の小学校の廊下では、子供たちが息を止めて歩く姿が日常茶飯事だった。息が苦しくなって倒れそうになる児童が続出し、学校側が「キョンシーごっこ禁止令」を出す騒ぎにまで発展したほどだ。
文房具店にはお札のシールやキョンシーの消しゴムが並び、駄菓子屋には関連グッズが溢れた。ホラーでありながらコメディ要素が強く、何よりテンテンという絶対的なヒロインがいたからこそ、子供たちは恐怖を乗り越えてこの奇妙な妖怪に夢中になったのだ。