暴力団取材の第一人者として知られるジャーナリストの溝口敦氏は、長年にわたり日本の裏社会の変容を克明に記録してきた。溝口氏をはじめとする犯罪ジャーナリズムの真髄は、警察発表の追認にとどまらず、彼らの経済活動や社会的背景を多角的に検証する点にある。
溝口氏の分析によれば、チャイニーズドラゴンをはじめとする準暴力団は、既存のヤクザ組織の崩壊に乗じる形でその勢力を伸ばしてきたという。暴力団対策法の強化によって従来のヤクザが衰退する一方、明確なピラミッド組織を持たない彼らは、環境変化に対して極めて高い適応能力を見せてきた。この「流動性」こそが、警察組織にとって最大の脅威となっている。