消費者がシャインマスカット皮ごと食べる際に最も懸念を抱きやすいのが、シャインマスカットの皮の農薬に関する安全性です。インターネット上では「皮に農薬が蓄積しているのではないか」という不安の声が散見されますが、結論から述べると、国内流通している正規の果実においてシャインマスカット残留農薬の真相は極めて安全性の高い水準に保たれています。
日本の農業現場では、食品衛生法に基づく「ポジティブリスト制度」により、農薬ごとに厳格な残留基準値(MRL)が設定されています。厚生労働省および各自治体の地方衛生研究所が実施する抜き取り検査において、基準値を超過する国産ブドウが検出される割合は0.01%未満という極小値で推移しています。生産現場では出荷前の一定期間に農薬散布を完全に停止する休薬期間が厳守されており、果皮に残存する微量成分も人体に悪影響を及ぼすレベルには達しません。
また、果実の表面に付着している白っぽい粉を農薬の結晶と誤認するケースが多発していますが、これはシャインマスカット白い粉ブルーム(果粉)と呼ばれる天然由来の保護物質です。ブルームの主成分はオレアノール酸などの植物性脂質であり、ブドウ自身が水分の蒸発を防ぎ、病原菌の侵入をブロックするために内側から分泌しています。つまり、粉がしっかりと吹いている果実こそが鮮度が高く健康的に完熟した証拠であり、口に入っても無害です。