悲劇を加速させたのは、対照的な二人の少女の存在だ。内向的で純潔無垢だった桂言葉は、裏切りと孤独の果てに精神の均衡を崩し、やがて瞳からハイライトを失っていく。一方、明るく快活な友人として振る舞いながら、自ら仕掛けた恋の罠に溺れていった西園寺世界。彼女たちのすれ違いは、誠の曖昧な態度によって最悪の毒へと変異した。
愛を求める叫びが暴力へと転化するプロセスは、痛々しいほど緻密に描かれている。誰が被害者で誰が加害者なのか。境界線が完全に溶解し、血塗られたクライマックスへと収束していく構図は、美少女アニメの歴史において類を見ない凄惨さを誇っている。