セル編における主役交代のドラマは、少年漫画におけるカタルシスの頂点として今なお熱狂的な支持を集めています。心優しき少年だった孫悟飯が、人造人間16号の破壊をきっかけに自らの内に眠る力を解放する孫悟飯セル編覚醒画像のシークエンスは、静寂から激情へのスイッチが見事です。
プツンという効果音とともに切れた理性、零れ落ちる一筋の涙、そして冷酷無比な超戦士へと変貌した眼差し。鳥山明先生の真骨頂である無駄のないシャープな描線が、悟飯の研ぎ澄まされた戦闘力を鮮烈に表現しています。
そして物語は、ドラゴンボール屈指の感動シーンである親子かめはめ波名場面へと結実します。左腕を負傷し絶望しかけた悟飯の背後に、あの世から悟空の幻影が重なり、父子二人が同時に放つ特大のかめはめ波。互いの信頼と意志の継承が見事に1枚の絵に凝縮されたこのコマは、少年漫画史に残る奇跡の構図として語り継がれています。