物語の軸となるのは、環境も悩みも異なる複数の既婚女性たちです。漫画『恋する妻たち』のあらすじを紐解くと、そこには外からは決して見えない家庭内の歪みが克明に描かれています。完璧主義でモラハラ気質の夫に怯えながら暮らす専業主婦、仕事と育児に追われるなかで夫から完全に女として扱われなくなったワーキングマザー、裕福な暮らしのなかで会話のない日々に耐える妻など、登場人物それぞれが異なる孤独を抱えています。
彼女たちの日常は、ある男性との出会いによって激変します。かつての同級生、職場の年下同僚、子どもの習い事関係者といった身近な存在からのさりげない優しさや情熱的なアプローチが、長年固く閉ざされていた心の扉をこじ開けていくのです。罪悪感を抱きながらも、一度味わった「愛される高揚感」から抜け出せなくなっていくプロセスが、痛々しいほどのリアリティで描かれます。