父である宮崎重明(ASKA)と宮崎薫。二人の間には、長年にわたって言葉では言い尽くせない複雑な感情の交錯があったに違いない。
父が巻き込まれた様々な騒動や世間の激しいバッシング。家族として耐え忍んだ日々の苦悩は、想像を絶するものだったはずだ。しかし、断絶を生みかけた二人の関係を、最終的に再び結びつけたのもまた音楽だった。
多くのファンを震わせたのは、父のステージにゲストとして登場した際の共演だ。並んでマイクに向かい、互いの声を重ね合わせた瞬間。そこにあったのは甘えや庇護ではなく、同じ時代を音楽に捧げる二人の表現者としての深いリスペクトだった。痛みを乗り越えて響き合うハーモニーは、会場にいたすべての人間の胸を打った。