旅情を誘う送迎船でしか辿り着けない「まるで独立した島」のようなロケーション。それがこの宿の醍醐味である。だが、近年報じられた運営体制の変更や一部料金プランの改定は、業界内に大きなインパクトを与えた。人件費やエネルギーコストの高騰が直撃する中、大規模施設の維持管理費は膨らみ続けている。この状況を打破するため、経営陣が下した決断が施設価値の再構築だった。
現地を訪れると、かつての団体旅行中心の煌びやかな雰囲気から、個人客やインバウンド旅行者を意識した静かな上質空間へのシフトが明確に感じ取れる。館内を巡る長大エスカレーター「スペースキャニオン」の点検強化や、絶景を臨むテラスの再整備など、独自の価値を再発見させる取り組みが加速中だ。