子どもたちが全身を包み込むウェアに夢中になる最大の原動力は、ハイクオリティな映像作品へのアクセスが日常化したことにある。Disney+などのストリーミングサービスにより、世界的な大ヒットを記録した『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』や、歴代のスーパーヒーロー作品がリビングで手軽に視聴可能となった。壁を這い、街を救うスパイダーマンの躍動感は、幼い心に強烈な変身願望を植え付ける。
日本国内のコンテンツも負けてはいない。東映株式会社が手掛ける『爆上戦隊ブンブンジャー』のような最新スーパー戦隊シリーズや、円谷プロが誇るウルトラマンシリーズは、洗練されたスーツデザインとスタイリッシュなアクションで世代を超えて支持されている。玩具店に並ぶプラスチック製の変身ベルトやソフビ人形だけでなく、「自分自身がそのキャラクターになりきる」という直接的な体験価値が、コスチューム・玩具産業全体の潮流を大きく変えつつある。