いま、ブッダの思想は国境や言語の壁を軽々と越えて再評価されている。火付け役となっているのが、デジタルストリーミングの普及だ。
NetflixやAmazon Prime Videoなどのプラットフォームでは、東洋哲学やマインドフルネスの起源を探るドキュメンタリー、さらには前述のアニメーション作品が多言語で配信されている。欧米をはじめとする世界中の視聴者が、宗教的ドグマから切り離された純粋なライフスキル、メンタルヘルスのアプローチとしてブッダの対話法に注目している。
混迷を極める現代社会において、執着を手放し、今この瞬間に集中するという古代インドの知恵は、かつてないほどの切実さをもって響く。スクリーンを通じて広がるその教えは、もはや東洋の一宗教にとどまらず、世界共通のメンタルリテラシーになりつつある。