小日向文世を語る上で欠かせないのが、夫妻の深い愛情を受けて育った二人の息子の存在だ。小日向文世の現在の家族構成は本人、妻、長男の小日向星一(せいいち)、次男の小日向春平(しゅんぺい)の4人である。
長男の小日向星一は1995年生まれ。明治大学情報コミュニケーション学部を卒業後、名門劇団「文学座」の付属演劇研究所で本格的に演技を学んだ。NHK大河ドラマ『青天を衝け』をはじめ、映画や舞台で着実にキャリアを積み上げている。父親譲りの繊細な表情と、舞台仕込みの通る声が高く評価されている。
次男の小日向春平は1998年生まれ。兄と同じく明治大学(政治経済学部)を卒業後、俳優としての活動を本格化させた。ドラマや舞台、大手企業のCMなどに出演し、爽やかな佇まいと自然体の演技で注目を集めている。過去には父親である小日向文世とテレビCMでの親子共演やドラマでの共演も果たし、大きな話題を呼んだ。
特筆すべきは、二人の息子がいわゆる「親のコネ」に依存することなく、大学を卒業した上で基礎的な演劇訓練を経てプロの道を歩んでいる点だ。小日向文世自身、自分が40代後半まで苦労した経験があるからこそ、安易に芸能界に入ることを勧めることはしなかった。しかし、息子たちが自らの意志で俳優を志した際、妻と共にその背中を静かに押した。家庭内は今も非常に仲が良く、息子の出演作を夫婦揃って劇場へ観劇に行く姿が度々目撃されている。