Q1:市販のペット用目薬なら、動物病院へ行く前に使っても大丈夫ですか?
A1:自己判断での使用は避けるべきです。ペット用として市販されている点眼薬の多くは軽度の清拭や消炎を目的とした緩やかな成分ですが、もし角膜に深い傷(角膜潰瘍)があった場合、配合成分が刺激となって症状を悪化させる恐れがあります。また、点眼によって一時的に表面の症状が覆い隠され、獣医師による初期の正確な検査・診断を妨げてしまうリスクも極めて高いため、受診前の投薬は控えてください。
Q2:愛猫が目を激しくこすっています。自宅にあるエリザベスカラーがない場合の急場しのぎはどうすればよいですか?
A2:最優先すべきは爪や前足が眼球に触れるのを防ぐことです。厚手のタオルで猫の首から下を簀巻き(すまき)状に優しく包み込み、物理的に前足の動きを制限した状態でキャリーケースに入れ、直ちに受診してください。また、応急的にクリアファイルや紙皿を加工して自作カラーを作る方法もありますが、切り口で首や目を傷つける二次被害に十分留意し、無理をせず速やかに動物病院へ向かう体制を整えてください。
Q3:目やにも涙も出ていないのに、片目だけ瞬膜(白い膜)が出たまま戻りません。何が原因でしょうか?
A3:目やにや涙を伴わない片側性の瞬膜露出は、眼球そのものの疾患だけでなく、神経系や全身性の異常が疑われます。代表的なものとして、交感神経の伝達経路に障害が起きる「ホーナー症候群」(中耳炎や頸部・胸部の病変が引き金となる)や、極度の脱水、急激な体重減少、あるいは眼窩(目の奥)の腫瘍などが考えられます。外見上の激しい炎症が見られなくとも、身体深部からの重要なSOSである可能性が高いため、早急な精密検査が必要です。