インターネット上の知恵袋やシニア向けコミュニティでは「湿布を貼り続ければ膝にたまった水が自然に引く」といった言説が散見されますが、これは医学的なメカニズムを取り違えた危険な誤解です。
膝に水がたまる現象(関節水腫)の正体は、関節包の内側にある滑膜が炎症を起こし、関節液(潤滑油)が過剰分泌されて排液が追いつかなくなった状態を指します。ロキソニンテープをはじめとする消炎鎮痛湿布は、「滑膜の炎症を抑えて新たな水が作られるペースを遅らせる」補助的効果は持ち合わせていますが、すでに袋状に溜まりきった液体そのものを皮膚から吸収・蒸発させる力はありません。
関節内圧が限界まで高まり、膝がパンパンに張って曲げられない状態のまま湿布だけに頼って放置すると、関節包が引き伸ばされて関節軟骨の破壊が進行します。SNSや医療相談掲示板に投稿された利用者の生の声でも「湿布で様子を見ていたが激痛で歩けなくなり、結局整形外科で注射器40mlの水を抜いてもらったら劇的に楽になった」という体験談が多数を占めます。強い腫れと波動感を伴う水腫に対しては、速やかに専門医を受診して関節穿刺(排液)を受け、炎症の火種を抑える段階になって初めて湿布の消炎作用が真価を発揮します。