フロントマンであり、ほぼすべての作詞・作曲を手掛けていた志村さんを失ったフジファブリックが、その後どのような決断を下したのかは日本のロック史における重要なトピックです。
残されたメンバーである山内総一郎さん(Gt)、加藤慎一さん(Ba)、金澤ダイスケさん(Key)の3人は、深い苦悩と対話を重ねた末、2010年夏に富士急ハイランド・コニファーフォレストで「フジフジ富士Q」を開催。親交のあった豪華ゲストボーカル陣とともに志村さんの楽曲を鳴らしました。
そして2011年、外部から新たなボーカリストを迎え入れるのではなく、ギタリストの山内総一郎さんがメインボーカルを兼任する形でスリーピース体制としてバンドを継続することを決断します。この山内総一郎ボーカル体制への移行には、以下のような明確な覚悟がありました。
「志村正彦が作ったフジファブリックという船を絶対に沈めない」という強い意志と、志村さんの残した楽曲を自分たちの手でライブで鳴らし続けるという使命感です。以降、フジファブリックは精力的にオリジナルアルバムをリリースし、アニメ主題歌やドラマタイアップ、日本武道館単独公演など精力的な活動を展開。志村さんの精神を受け継ぎながら、独自の進化を遂げています。