イチゴと並ぶ東庄町の二大特産品、それが徹底した衛生管理のもとで育まれる「SPF豚」だ。特定の病原菌を持たない健やかな豚からとれる肉質は、臭みがなく柔らかで、脂身の上質な甘みが特徴とされる。近年では、地元の畜産農家連合とフードプロデューサーがタッグを組み、独自の熟成技術やプレミアム加工品(生ハム、ソーセージなど)のブランディングを推進。ミシュランガイド星付きシェフからも指名買いされる存在へと成長した。
さらに注目すべきは、循環型畜産の試みだ。地域内の食品残渣を高度にリサイクルした飼料の導入や、家畜排せつ物をバイオマスエネルギーとして活用するシステムの本格稼働により、環境負荷を極限まで低減。サステナブル志向が高まる国際的な食のトレンドに合致したことで、欧米向けの輸出ライセンス獲得に向けた動きも加速している。単なる食肉生産にとどまらず、地域全体で価値を高めるエコシステムの構築が結実しつつある。