千葉県民の記憶に深く刻まれているのが、2019年秋の台風被害だ。倒木による鉄塔や電柱の損壊で長期停電が続き、熱中症や断水、通信障害が各地で頻発した。あの悪夢を繰り返さないため、東京電力および自治体はこの数年間、送電線の地中化や沿岸部の配電網強化、マイクログリッド(小規模地域網)の導入を推進してきた。
今回の台風接近にあたり、電柱への接触リスクが高い樹木の事前伐採が重点的に実施された。さらに、蓄電池を搭載した最新のスマート防災拠点が各地域で稼働を始めている。しかし、風速50メートルを超えるような想定外の突風が吹けば、依然として局地的な停電の発生は避けられない。電力会社は作業員を前線エリアに事前配置し、迅速な復旧体制を整えている。